PMMM(Project Management Maturity Model:プロジェクトマネジメント成熟度モデル)とは,プロジェクト組織のプロジェクトマネジメント(PM)の能力や技術レベルを客観的・定量的に評 価するためのモデルのことだ。CMMは組織におけるシステム開発プロセスを継続的に改善するのが目的だが,このPMMMの方は組織におけるPMプロセスを 継続的に改善する目的で利用される。
PMMMは,CMMの考え方をプロジェクトマネジメントの領域に応用したものである。ただし,CMMのように1つの標準モデルがあるわけではな く,さまざまな団体や組織が多くのモデルを研究・公表している。そのなかで最も有名なものが米PMI(プロジェクトマネジメント協会)が策定した OPM3(Organizational Project Management Maturity Model)だ。
OPM3は,CMMを踏襲して5段階の成熟度レベルを設定している。5段階の内訳は,レベル1が「アドホックな管理の段階」(標準的な方法はなく 個人の努力によるPM),レベル2が「反復可能な段階」(PMの方法論が存在している),レベル3が「定義された段階」(PMの各種技法が採用され使われ ている),レベル4が「管理された段階」(PMの各プロセスが測定されコントロールされている),レベル5が「最適化が図られている段階」(PMプロセス 改善に焦点が当たっている)――となっている。