日本放送協会
Nippon Hoso Kyokaiの略
英文名称として"Japan Broadcasting Corporation"も用いられる。
■歴史
NHKの前身である東京放送局が1925年3月22日に日本で最初のラジオ放送を開始。翌1926年には東京・名古屋・大阪の3つのラジオ局を統一して、社団法人日本放送協会が設立された。
1950年、放送法制定に伴い特殊法人化されると、NHKは全国津々浦々に放送網を敷くことを明確に義務付けられた。1953年2月1日にはテレビ放送を開始。現在では総合テレビ、教育テレビ、衛星第一(BS1)、衛星第二(BS2)、ハイビジョン(BShi)、ラジオ第一、ラジオ第二、NHK-FM、の計8つの波で放送を行っている。
(サイマル放送中の地上デジタル、衛星デジタル、また独自放送である日本国外向けの国際放送を含めると射出中の波の数は更に拡大する。)
2006年10月よりVICSと合同でデジタルラジオも開始予定。
■組織
NHKの年間予算は6700億円、職員数およそ1万2千人。「関連団体」と呼ばれるグループ企業・団体は35を超え、グループ全体の社員は2万人を超えるといわれている。グループ全体での事業内容は放送に止まらず、出版・デジタルコンテンツ・教育・イベント企画・技術開発など多岐にわたり、NHKは単体としてもグループ全体としても名実ともに「世界最大の放送局」となっている。
現在NHK経営のトップである会長職にあるのは、橋本元一氏(第13代会長[2005(平成17)年~]〈東京放送局時代から通算すると19代目〉)。
■運営
NHKは放送法によって設置することが規定されている特殊法人である。
放送法では、テレビ受信機を設置した者に受信料の支払いを義務付けており、NHKの運営はこの受信料収入と番組販売等の副次的収入によって行われ、国家予算などからの収入はない。国家や大資本からの金銭的影響力を背景としないこの運営方式は公共放送と呼ばれている。よって「国営放送」という表現は誤り。(採用面接で「国営放送」と言ってしまうと門前払いを食らうという噂があるが真偽は不明)
また、NHKの年間予算は放送法に基づき国会(総務委員会)の承認が毎年必要である。なお放送行政の監督官庁は総務省(旧郵政省)である。
■その他
現在、NHK放送センターは東京都渋谷区神南にあり、周囲には明治神宮、代々木公園や代々木オリンピックプラザ(国立代々木競技場)、SHIBUYA-AX、SHIBUYA BOXX、SHIBUYA@FUTURE?などがある。1973(昭和48)年に現在の地に移転するまでは千代田区内幸町が所在地だった。
大阪放送局は、大阪市中央区大手前4丁目にある。大阪歴史博物館が隣接(併設?)している。官庁街であり、周囲には府庁、府警などが建っている。かつては馬場町に旧館が建っており、歴史的建築物としての評価もされていたのだが、老朽化のため、新館建設に伴い取り壊された。