第2課 対日 (たいにち) IT業務 (ぎょうむ) に必要 (ひつよう) なマナー
日本 (にほん) は儀礼 (ぎれい) を大事 (だいじ) にする国 (くに) です。ですから、対日 (たいにち) IT業務 (ぎょうむ) を進 (すす) めるとき には、きちんとしたビジネスマナー が大切 (たいせつ) です。ここでは必要 (ひつよう) な、そして よく使 (つか) うビジネスマナー を紹介 (しょうかい) します。
ビジネス の付 (つ) き合 (あ) い にはいろいろ な形式 (けいしき) があります 。その中 (なか) で、訪問 (ほうもん) は重要 (じゅうよう) で有効 (ゆうこう) な方式 (ほうしき) です。お客 (きゃく) 様 (さま) が来 (き) た時 (とき) に、挨拶 (あいさつ) 、紹介 (しょうかい) 、名刺 (めいし) 交換 (こうかん) 、社内 (しゃない)案内 (あんない) 、会談 (かいだん)等 (とう) は、必要 (ひつよう) で不可欠 (ふかけつ) です。これらの場面 (ばめん) で、お客 (きゃく) 様 (さま) に良 (よ) い印象 (いんしょう) を与 (あた) えるポイント を知 (し) っていますか 。難 (むずか) しくありませんから 、しっかり覚 (おぼ) え ましょう 。
お客 (きゃく) 様 (さま) を迎 (むか) える時 (とき) は、元気 (げんき) よく、「こんにちは!」と挨拶 (あいさつ) しながら 、歓迎 (かんげい) の気持 (きも) ち を込 (こ) め て 握手 (あくしゅ) か、45度 (ど) の丁寧 (ていねい) なお辞儀 (じぎ) をしましょう 。
自社 (じしゃ) の紹介 (しょうかい) は先 (さき) にするのが 礼儀 (れいぎ) です。これは紹介 (しょうかい) の第一 (だいいち) のポイント です。まず 、お客 (きゃく) 様 (さま) に自社 (じしゃ) の人間 (にんげん) を紹 (しょう)介 (かい) して、その次 (つぎ) に お客 (きゃく) 様 (さま) を自社 (じしゃ) の人間 (にんげん) に紹介 (しょうかい) するという順序 (じゅんじょ) になります。先 (さき) に自分 (じぶん) の身分 (みぶん) を伝 (つた) える と 、相手 (あいて) が安心 (あんしん) するから です。自社 (じしゃ) の紹介 (しょうかい) は自己 (じこ)紹介 (しょうかい) と身内 (みうち) の紹介 (しょうかい) に分 (わ) かれます。第二 (だいに) のポイント はお客 (きゃく) 様 (さま) には尊敬語 (そんけいご) を使 (つか) うことです。「いらっしゃる 」、「お帰 (かえ) り になる」などを使 (つか) いましょう 。それから、外部 (がいぶ) の人 (ひと) に紹介 (しょうかい) する時 (とき) には、身内 (みうち) に「さん」などの敬称 (けいしょう) はつけません 。社長 (しゃちょう) 、課長 (かちょう) も呼 (よ) び捨 (す) て にします。役職 (やくしょく) を相手 (あいて) に伝 (つた) え たい時 (とき) には、「社長 (しゃちょう) の○○」、「課長 (かちょう) の△△」と役職 (やくしょく) をつけて 紹介 (しょうかい) します。
名刺 (めいし) はあなた自身 (じしん) を表 (あらわ) すもの ですから 、切 (き) ら さないでください 。名刺 (めいし) 交換 (こうかん) のポイント は三点 (さんてん) あります 。第一 (だいいち) 、順序 (じゅんじょ) を守 (まも) りましょう 。役職 (やくしょく) の高 (たか) い人 (ひと) 、訪問者 (ほうもんしゃ) から名刺 (めいし) を渡 (わた) し ます。上司 (じょうし) がお互 (たが) いに交換 (こうかん) を始 (はじ) めたら 、すぐに部下 (ぶか)同士 (どうし) が交換 (こうかん) を始 (はじ) め、次 (つぎ) に相手 (あいて) の上司 (じょうし) とします。てきぱき と迅速 (じんそく) に、そして 丁寧 (ていねい) な名刺 (めいし) 交換 (こうかん) をしてください 。もちろん、一人 (ひとり) の担当者 (たんとうしゃ) が多数 (たすう) の訪問者 (ほうもんしゃ) の対応 (たいおう) をする場合 (ばあい) 、訪問者 (ほうもんしゃ) の上司 (じょうし) から 交換 (こうかん) し始 (しはじ) めるのが 正 (ただ) しい順序 (じゅんじょ) です。第二 (だいに) 、姿勢 (しせい) に注意 (ちゅうい) しましょう 。名刺 (めいし) を渡 (わた) す 時 (とき) は、相手 (あいて) の正面 (しょうめん) に立 (た) ち、「〇〇社 (しゃ) の△△でございます (××と申 (もう) します )」と名乗 (なの) り ながら 、名刺 (めいし) を相手 (あいて) から見 (み) て正面 (しょうめん) に向 (む) け て両手 (りょうて) で渡 (わた) し ます。名刺 (めいし) は、必 (かなら) ず立 (た) って交換 (こうかん) してください 。机 (つくえ) など が間 (あいだ) にある場合 (ばあい) 、相手 (あいて) の前 (まえ) まで行 (い) って渡 (わた) し ましょう 。第三 (だいさん) 、相手 (あいて) の名刺 (めいし) の扱 (あつか) い方 (かた) 。受 (う) け取 (と) った名刺 (めいし) をすぐ にしまう のは失礼 (しつれい) です。それから、着席 (ちゃくせき) して会談 (かいだん) を始 (はじ) める場合 (ばあい) は、自分 (じぶん) のテーブル の上 (うえ) に並 (なら) べ て、相手 (あいて) の顔 (かお) と名刺 (めいし) を見 (み) ながら 会話 (かいわ) の中 (なか) に必 (かなら) ず相手 (あいて) の名前 (なまえ) を入 (い) れます。そして 、帰 (かえ) る時 (とき) は絶対 (ぜったい) に忘 (わす) れないでください 。
お客 (きゃく) 様 (さま) を応接室 (おうせつしつ) まで 案内 (あんない) したり 、社内 (しゃない) を案内 (あんない) したり することがよくあります 。案内 (あんない) する時 (とき) は、後 (うし) ろに気 (き) を配 (くば) り ながら 、相手 (あいて) に合 (あ) わせて歩 (ある) きます。エレベーター の乗 (の) り降 (お) り はお客 (きゃく) 様 (さま) が先 (さき) です。そして 、お客 (きゃく) 様 (さま) が乗 (の) り降 (お) り する時 (とき) は、ドア を手 (て) で押 (お) さえ ましょう 。降 (お) り る時 (とき) には必 (かなら) ずお客 (きゃく) 様 (さま) に「右 (みぎ) でございます 」など と事前 (じぜん) に声 (こえ) をかけて ください 。そして 、基本的 (きほんてき) に応接室 (おうせつしつ) の入口 (いりぐち) から一番 (いちばん) 遠 (とお) いソファー が上席 (じょうせき) ですから 、その席 (せき) にお客 (きゃく) 様 (さま) を案内 (あんない) します。
会談 (かいだん) の 内容 (ないよう) も 重要 (じゅうよう) ですが 、マナー も 軽視 (けいし) することができ ません 。 例 (たと) えば 、 仕事上 (しごとじょう) 、 携帯 (けいたい)電話 (でんわ) はとても 大事 (だいじ) ですが、 会談 (かいだん) をしている 時 (とき) は 必 (かなら) ず 電源 (でんげん) を OFF にしましょう 。 そして 、 会談中 (かいだんちゅう) は 席 (せき) を 外 (はず) さ ないでください 。 会談中 (かいだんちゅう) の 会議室 (かいぎしつ) に 入 (はい) りたい 時 (とき) は、ドア を 軽 (かる) くノック して( 返事 (へんじ) を 待 (ま) つ 必要 (ひつよう) はありません )、「 失礼 (しつれい) 致 (いた)します」 と 小声 (こごえ) で 言 (い) って、 静 (しず) かに 入 (はい) りましょう 。 会談 (かいだん) の 邪魔 (じゃま) にならない ことがポイント です。 最後 (さいご) に、 会談 (かいだん) が 終 (お) わる 時 (とき) 、 感謝 (かんしゃ) の 気持 (きも) ち を 込 (こ) め て 握手 (あくしゅ) をすることがありますが 、ポイント は「 握手 (あくしゅ) を 求 (もと) めるのは、 必 (かなら) ず 目上 (めうえ) の 人 (ひと) から 」ということです。
電話 (でんわ) も ビジネス の付 (つ) き合 (あ) い の形式 (けいしき) の一 (ひと) つです。そして 、 普段 (ふだん) の 仕事 (しごと) では 一番 (いちばん) 便利 (べんり) な 連絡 (れんらく)方法 (ほうほう) で、 相手 (あいて) に 与 (あた) える 会社 (かいしゃ) の 印象 (いんしょう) にも 大 (おお) きく 影響 (えいきょう) します。では、 正 (ただ) しい 電話 (でんわ) の 出 (で) かた を 知 (し) っていますか。これにもポイント があります 。ベル は 3回 (かい)以内 (いない) で 出 (で) ましょう 。 取 (と) り 遅 (おく) れたら 、「お 待 (ま)たせしました」とお 詫 (わ) び します。まず、「○○ 株式 (かぶしき)会社 (がいしゃ) です」と 社名 (しゃめい) を 名乗 (なの) り ます、「もしもし」は 必要 (ひつよう) ありません 。 相手 (あいて) が「○○ 商事 (しょうじ) の××と 申 (もう) します」と 名乗 (なの) ったら 、「○○ 商事 (しょうじ) の×× 様 (さま) ですね」と 繰 (く) り 返 (かえ) し ながら 、「いつもお 世話 (せわ)になって おります」など と 挨拶 (あいさつ) をします。もし、 自分 (じぶん) の 同僚 (どうりょう) への 電話 (でんわ) のとき は、 同僚 (どうりょう) の 名前 (なまえ) も「○○でございますね」と 繰 (く) り 返 (かえ) し ます。こうした 繰 (く) り 返 (かえ) し は 確認 (かくにん)作業 (さぎょう) という 意味 (いみ) で、 効率 (こうりつ) の 良 (よ) い 電話 (でんわ) の 受 (う) け 方 (かた) なのです。 取 (と) り 次 (つ) ぐ 相手 (あいて) が 席 (せき) を 外 (はず) し ていて、 出 (で) る ことができない 場合 (ばあい) や、 外出 (がいしゅつ) している 場合 (ばあい) は、それを 伝 (つた) え ます。 相手 (あいて) から 会 (かい)社名 (しゃめい) や 名前 (なまえ) や 電話番号 (でんわばんごう)等 (など) を 教 (おし) えてもらったら 、その 内容 (ないよう) をメモ に 取 (と) り、 取 (と) り 次 (つ) ぐ 相手 (あいて) に 伝 (つた) え ます。
ここまで 、 対日 (たいにち) IT業務 (ぎょうむ) に 必要 (ひつよう) なビジネスマナー を 簡単 (かんたん) に 紹 (しょう)介 (かい) しました。 大事 (だいじ) なのは 、 相手 (あいて) を 尊敬 (そんけい) して、 丁寧 (ていねい) な 言葉 (ことば) と 態度 (たいど) で 付 (つ) き 合 (あ) う ことです。そして 、それが 立派 (りっぱ) なビジネスマナー なのです。
問題:
1. 名刺交換の3つのポイントをあげてください。
1.
2.
3.
2. 会談中に必要なマナーを3つあげてください。
1.
2.
3.
3. 電話を受けるとき、相手の言ったことを繰り返すのはどうしてですか。
~からです。
本文を読んで、次の中から内容が一致するものを選んでください。
① 社長、課長を外部の人に紹介する時には、敬称をつけて紹介します。
②名詞は必ず立って交換しなければなりません。
③ お客様を案内案内する時は、お客様の後ろを、相手に合わせて歩きます。
④電話は ビジネスの付き合いの形式の一つで、 相手に与える会社の印象に一番大きく影響します。