TextStream オブジェクト

機能

ファイルへのシーケンシャル アクセスを行うオブジェクトです。

構文

TextStream.{property | method}

引数 property と引数 method には、TextStream オブジェクトに関連付けられている任意のプロパティとメソッドを指定します。実際の TextStream オブジェクトの使用は、FileSystemObject で返される TextStream オブジェクトを表す変数プレースホルダに置き換えられます。

解説

次のコードで、オブジェクト変数 a は FileSystemObject の CreateTextFile メソッドで返された TextStream オブジェクトです。

Set fs = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
Set a = fs.CreateTextFile("c:/testfile.txt", True)
a.WriteLine("This is a test.")
a.Close

WriteLine と Close は、TextStream オブジェクトのメソッドです。

Read メソッド

機能

TextStream ファイルから指定された文字数を読み込み、その結果の文字列を返します。

構文

object.Read(characters)

Read メソッドの構文は、次の指定項目から構成されます。

指定項目	説明
object	必ず指定します。TextStream オブジェクトの名前を指定します。
characters	必ず指定します。ファイルから読み込む文字数を指定します

ReadAll メソッド

機能

TextStream ファイル全体を読み込み、その結果の文字列を返します。

構文

object.ReadAll

object には、TextStream オブジェクトの名前を指定します。

解説

大きいファイルの場合は、ReadAll メソッドを使用すると、メモリ リソースの消費量が増大します。このようなファイルを入力するときは、一行ずつファイルを読み込むなどの工夫を行うとよいでしょう。

ReadLine メソッド

機能

TextStream ファイルから 1 行 (改行文字を除く) を読み込み、その結果の文字列を返します。

構文

object.ReadLine

object には、TextStream オブジェクトの名前を指定します

Skip メソッド

機能

TextStream ファイルを読み込むときに指定された数の文字をスキップします。

構文

object.Skip(characters)

Skip メソッドの構文は、次の指定項目から構成されます。

指定項目	説明
object	必ず指定します。TextStream オブジェクトの名前を指定します。
characters	必ず指定します。ファイルを読み込むときにスキップさせる文字数を指定します。

解説

スキップされた文字列は切り捨てられます。

SkipLine メソッド

機能

TextStream ファイルを読み込むときに次の行をスキップします。

構文

object.SkipLine

object には、TextStream オブジェクトの名前を指定します。

解説

行のスキップとは、改行までの一行に含まれるすべての文字列 (改行文字を含む) を読み込んだり、切り捨てることを指します。

開かれていないファイルに対して読み込みを行うと、エラーになります。

Write メソッド

機能

TextStream ファイルに指定された文字列を書き込みます。

構文

object.Write(string)

Write メソッドの構文は、次の指定項目から構成されます。

指定項目	説明
Object	必ず指定します。TextStream オブジェクトの名前を指定します。
string	必ず指定します。ファイルに書き込む文字列を指定します。

解説

各文字列間にスペースや文字を入れずに指定された文字列がファイルに書き込まれます。WriteLine メソッドを使うと、改行文字または末尾に改行文字が付いた文字列が書き込まれます。

WriteLine メソッド

機能

TextStream ファイルに指定された文字列と改行文字を書き込みます。

構文

object.WriteLine([string])

WriteLine メソッドの構文は、次の指定項目から構成されます。

指定項目	説明
Object	必ず指定します。TextStream オブジェクトの名前を指定します。
string	省略可能です。ファイルに書き込む文字列を指定します。省略すると、改行文字がファイルに書き込まれます。

WriteBlankLines メソッド

機能

TextStream ファイルに指定された数の改行文字を書き込みます。

構文

object.WriteBlankLines(lines)

WriteBlankLines メソッドの構文は、次の指定項目から構成されます。

指定項目	説明
object	必ず指定します。TextStream オブジェクトの名前を指定します。
lines	必ず指定します。ファイルに書き込む改行文字の数を指定します。

Close メソッド

機能

開いているTextStream ファイルを閉じます。

構文

object.Close

object には、TextStream オブジェクトの名前を指定する必要があります。