2015/03/16 2015/09/17
Excelの機能であるプルダウン(ドロップダウンリスト)リストを設定し、選択できるようになる
この記事について
- データ入力を補助することで効率化するプルダウン(ドロップダウンリスト)リストを紹介します
- 設定方法(リストの可変化を含む)、解除方法、編集方法、コピーする方法、連動する方法、色をつける方法、活用例を紹介します
- 項目の増減に合わせてリストを可変する方法を紹介します
データと目次
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目次 [hide]
実際の手順
1.プルダウンを設定する方法
1-1.表によりプルダウンを設定する方法
①プルダウンを設定する範囲を選択後、「データ」タブにある「データの入力規則」の「データの入力規則」を選択
②「入力値の種類」を「リスト」に設定し、「元の値」にカーソルを合わせて、プルダウンに設定する範囲を選択
③プルダウンにより選択できることを確認する(altキーと下矢印キーを押す)
1-2.プルダウンを可変にする方法
①プルダウンを設定する表を選択後、「挿入」タブにある「テーブル」を選択
②プルダウンを設定する範囲を選択後、「データ」タブにある「データの入力規則」の「データの入力規則」を選択
③「入力値の種類」を「リスト」に設定し、「元の値」にカーソルを合わせて、プルダウンに設定する範囲を選択
④データを追加し、プルダウンが可変となっていることを確認する
1-3.プルダウンの項目以外の入力を可能にする方法
※プルダウンを設定すると、プルダウン以外の項目を入力するとエラーがでてしまうため、このエラーを表示させないようにする
①「データの入力規則」ウインドウを表示させ(本記事1-1の①参照)、「エラーメッセージ」タブを選択し、「無効なデータが入力されたらエラーメッセージを表示する」のチェックをはずす
1-4.別のシートの表からプルダウンを設定する方法
①プルダウンを設定する範囲を選択後、「データ」タブにある「データの入力規則」の「データの入力規則」を選択
②「入力値の種類」を「リスト」に設定し、元の値にカーソルを合わせて、プルダウンに設定するシートを選択後、範囲を選択
③プルダウンにより入力できることを確認する
1-5.手動でプルダウンを設定する方法
①プルダウンを設定する範囲を選択後、「データ」タブにある「データの入力規則」の「データの入力規則」を選択
②「入力値の種類」を「リスト」に設定し、「元の値」に、「米国,韓国」と入力
③プルダウンにより入力できることを確認する
1-6.既に入力済みの値から選択する方法
①入力済みのセルの下のセルを選択後、altキーと下矢印キーを押しプルダウンにより選択する
2.プルダウンを解除する方法
2-1.プルダウンの設定を解除する方法
①プルダウンを設定した範囲を選択後、「データ」タブにある「データの入力規則」の「データの入力規則」を選択
②「設定」タブにある「すべてクリア」を選択
3.プルダウンを編集する方法
3-1.テーブル設定と範囲に名前をつけて設定している場合
表に入力することにより自動で更新されます。設定方法は、本記事の「1−2.プルダウンを可変にする方法」を参考に設定してください。
3-2.入力済みの表で設定している場合
①プルダウンを設定する範囲を選択後、「データ」タブにある「データの入力規則」の「データの入力規則」を選択
②「元の値」にカーソルを合わせて、改めてプルダウンに設定する範囲を選択。ただし、本記事の1-2の手順を行うことで自動で変更されるようになります。
3-3.手動で設定している場合
①プルダウンを設定する範囲を選択後、「データ」タブにある「データの入力規則」の「データの入力規則」を選択
②「元の値」に入力済みの項目を加筆・修正する
4.プルダウンをコピーする方法
4-1.自動でプルダウンをコピーする方法
①プルダウンを設定した表を選択後、「挿入」タブにある「テーブル」を選択
②「先頭行の見出しとして使用する」をチェックし、OKを選択
③データを追加して、プルダウンがコピーされていることを確認
4-2.手動でプルダウンをコピーする方法
①プルダウンを設定した表を選択後、「ホーム」タブにある「コピー」を選択
②プルダウンを設定する範囲を選択後、「ホーム」タブの「貼り付け」にある「形式を選択してい貼り付け」を選択
③プルダウンがコピーされていることを確認
5.プルダウンに連動させたプルダウンを設定する方法
※連動させるとは、リストに応じてリストを連動させ入力できるようにすることである。以下の例では、希望先に韓国を選ぶと行きたい場所が韓国の都市になるように設定している。また、首都は自動で入力されるように設定
5-1.プルダウンに連動したプルダウンを設定する方法
①1つ目のプルダウンを設定する表を選択後、「データの入力規則」を選択
②「入力値の種類」を「リスト」に設定し、「元の値」にカーソルをあわせ、設定する範囲を選択
③1つ目のリストの項目を見出しとした表を作成後、選択してから「数式」タブにある「選択範囲から作成」を選択
⑤2つ目のリストを設定する範囲を選択後、「データ」タブの「データの入力規則」を選択
⑥「入力値の種類」を「リスト」に設定し、「元の値」にカーソルをあわせ「=INDIRECT(C5) 」(以下にて説明)と入力し、「OK」を選択。「元の値はエラーと判断されます。続けますか?」と表示されるので、「はい」を選択
=INDIRECT(連動セル①) | |||||||||
引数 | 1.連動セル① 連動させる値が入力されたセルを指定 | ||||||||
注意事項 | 連動セル①は、相対参照(例:C5)で指定すること | ||||||||
説明 | 希望先に連動した行きたい場所のリストを表するため、連動セル①に希望先の列である”C5”を指定 |
⑦1つ目の項目に連動したプルダウンが表示されることを確認
⑧2つ目のリストの項目を見出しとした表を作成後、選択してから「数式」タブにある「選択範囲から作成」を選択
⑨「以下に含まれる値から名前を作成」にて「上端行」を選択
⑩3つ目のリストを設定する範囲を選択後、「データ」タブの「データの入力規則」を選択
⑪「入力値の種類」を「リスト」に設定し、「元の値」にカーソルをあわせ「=INDIRECT(D5) 」(以下の表にて説明)と入力し、「OK」を選択。「元の値はエラーと判断されます。続けますか?」と表示されるので、「はい」を選択
=INDIRECT(連動セル①) | |||||||||
引数 | 1.連動セル① 連動させる値が入力されたセルを指定 | ||||||||
注意事項 | 連動セル①は、相対参照(例:D5)で指定すること | ||||||||
説明 | 行きたい場所に連動した希望ホテルのリストを表するため、連動セル①に行きたい場所の列である”D5″を指定 |
⑫2つ目の項目に連動したプルダウンが表示されることを確認
5-2.プルダウンの項目に連動して値を入力する方法
①連動して入力したい値を表に入力する。値を表示させる。値を表示させるセルを選択後、”=VLOOKUP(C5,テーブル12[#すべて],2,FALSE) ”(以下の表にて説明) と入力する。
=VLOOKUP(連動セル①,表①,列番号①,FALSE) | |||||||||
引数 | 1.連動セル① 連動させる値が入力されたセルを指定 2.表① 連動させる値が入力されている表を指定 3.列番号① 表の中における値の列番号を数値で指定 | ||||||||
注意事項 | 連動セル①を相対参照(例:C5)で、表①を絶対参照(例:$H$2;$I$5)で指定すること | ||||||||
説明 | 希望先の首都を希望先の表から入力するために、連動セル①に希望先の列である”C5″を、表①に希望先の表である”$H$2;$I$5″(テーブル設定を行っているため、テーブル12[#すべて]と表示されている)を、列番号①に首都が左から2番目にあるため”2”を指定 |
6.プルダウンの項目に色をつける方法
6-1.プルダウンの項目が入力された行の色を塗る方法
①プルダウンの設定がされている表を選択後、「条件付き書式」の「新しいルール」を選択
②「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択し、”=MATCH($D3,$J$3:$J$5,0)=1”(以下の表で説明)と入力。書式を選択後、背景を塗りつぶす設定をする
=MATCH(リストセル①,リスト範囲①,0)=1 | |||||||||
引数 | 1.リストセル① プルダウンを設定したセルを指定 2.リスト範囲① プルダウンの元となっているセルを指定 | ||||||||
注意事項 | リストセル①を列の絶対参照(例:$D3)で、リスト範囲①を絶対参照(例:$J$3:$J$5)指定すること | ||||||||
説明 | プルダウンの値が入力されている行に色を塗るために、リストセル①に”希望日付”の列である”$D3”を、リスト範囲①に”$J$3:$J$5”を指定 |
③リストの項目が入力されている場合は塗られており、それ以外の場合は塗られていないことを確認
※プルダウンのセルのみ色を塗る方法
①色を設定するセルのみ選択し、「条件付き書式」の「新しいルール」を選択。その後、 6-1の②以降の手順を行う
6-2.プルダウンの項目の分類により行の色を塗る方法
①表に分類番号を入力。色分類の番号を入力するセルを選択後、”=VLOOKUP(C19,テーブル81117[#すべて],3,FALSE)”(詳細は以下の表で説明)と入力②プルダウンの設定がされている表を選択後、「条件付き書式」の「新しいルール」を選択
=VLOOKUP(連動セル①,表①,列番号①,FALSE) | |||||||||
引数 | 1.連動セル① 連動させる値が入力されたセルを指定 2.表① プルダウンを設定したもととなる表を指定 3.列番号① 表の中における分類の列番号を数値で指定 | ||||||||
注意事項 | 連動セル①は、相対参照(例:C19)で、表①は絶対参照(例:$G$18:$I$21)指定すること | ||||||||
説明 | 希望先の分類を希望先の表から入力するために、連動セル①に希望先の列である”C19″を、表①に希望先の表である”$G$18:$I$21″(テーブル設定を行っているため、”テーブル81117[#すべて]”と表示されている)を、列番号①に分類が左から3番目にあるため”3”を指定 |
②プルダウンの設定がされている表を選択後、「ホーム」タブの「条件付き書式」の「新しいルール」を選択
③「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択し、”=$E18=1”(以下の表で説明)と入力。書式を選択後、背景を塗りつぶす設定をする
=リストセル①=分類番号① | |||||||||
引数 | 1.リストセル① プルダウンを設定セルを指定 2.分類番号① プルダウンを設定したもととなる表を指定 | ||||||||
注意事項 | リストセル①を列の絶対参照(例:$E18)で指定すること | ||||||||
説明 | 色分類が”1” の行の色を塗るために、リストセル①に”$E18″を、分類番号①に”1″を指定 |
④「新規ルール」を選択
⑤「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択し、”=$E18=2”(以下の表で説明)と入力。書式を選択後、背景を塗りつぶす設定をする
=リストセル①=分類番号① | |||||||||
引数 | 1.リストセル① プルダウンを設定セルを指定 2.分類番号① プルダウンを設定したもととなる表を指定 | ||||||||
注意事項 | リストセル①を列の絶対参照(例:$E18)で指定すること | ||||||||
説明 | 色分類が”2” の行の色を塗るために、リストセル①に”$E18″を、分類番号①に”2″を指定 |
⑥分類の番号に応じて色が塗られていることを確認する
※プルダウンのセルの色のみを塗る方法
①色を設定するセルのみ選択し、「条件付き書式」の「新しいルール」を選択。その後、 6-2の③以降の手順を行う
7.入力済みの項目がプルダウンの項目であるかを確認する
7−1.「入力規則」により入力済みの項目がプルダウンの項目であるか確認する
①「データ」タブにある「データの入力規則」の「無効データのマーク」を選択
②プルダウン外の項目が入力されているセルに、印が付いていることを確認する
※マークを消す場合
①「データ」タブの「データの入力規則」の「入力規則マークのクリア」を選択する
8.プルダウンを活用する例
8−1.プルダウンを活用できる場面について
活用できる場面は以下のような場合です。主にデータ入力をする際に、入力補助や記述方法の統一する場合に活用できます。
- 候補が限られおり、他の候補を入力を制限する場合
- 米国、アメリカ、USAと入力しないように、記述方法を統一にする場合
- 入力する文字数が多く、繰り返し入力する項目がある場合
8−2.本記事でのプルダウンの活用例
- 他の候補地が入力されないようにする
- 指定日付の入力を補助する
まとめ
- 入力作業時に役立つプルダウン(ドロップダウンリスト)リストを紹介
- 設定方法(リストの可変化を含む)、解除方法、編集方法、コピーする方法、連動する方法、色をつける方法、活用例を紹介
- リストを更新する際に、効率的に行うための手順を紹介