僕と若手プログラムとの会話（8）

６　ＭＶＣフレームワーク

僕：Ｗｅｂアプリケーションの成否は、プレゼンテーション層の成否に関わるといっても過言じゃないぐらい重要なところなんだ。
手：っていうことは、それだけＭＶＣの仕組みが重要ってことですね。

僕：いや。違うな・・・
手：え？

僕：ああ、ゴメン。違うこともない・・・
手：余計、わかりませんよ！

僕：あはあ。悪い。つまり、プレゼンテーションっていうのは-----情報を正確に効果的に受け手に伝える----ってことだろ。
手：はい・

僕：ってことは？
手：分かりました。画面が重要ってことですね。

僕：そういうこと。
　　画面が正確で効果的でなければＭＶＣの仕組みなんてあっても関係ないのさ。
　　Ｗｅｂアプリケーションの解説でプレゼンテーション層と言えばたいていはＭＶＣなどの仕組みの説明で、いかにいい画面を作るのかを言及しているものはないよね。まあ、読者のターゲットが違うんで仕方ないことなんだが・・・
手：確かに。

僕：特にオブジェクト指向開発となると、プレゼンテーション周りでもクラスをいかに抽出するかで、画面を分析・設計のいつの段階で作るのか書いているものは少ないよ。
　　でも、Ｗｅｂアプリケーションは大抵の場合、開発の最初の段階、つまり要求分析で画面を決めることができるんだ。
　　そこを無視していてはあとでひどいめにあうから気をつけないとね
手：はい

僕：で、良い画面を作るためには、ペルソナ/シナリオ法とかペーパプロトタイピングなどの技法があるから、そういう技法も覚える必要があるよ
手：うわー！また、勉強ですね。

僕：そうだね。でも、こうした画面設計の手法は主にリッチクライアントをベースにしているから、Ｗｅｂアプリケーションにそのまま適用すると、ＪａｖａＳｃｒｉｐｔだらけの制御が困難な画面ができあがるから気をつけないとね。