何事にもよらずひとつのものの成功にはその中心なるものが、常に理想と目標をうちたて、これが実現にあたっては、
急ぐほど一歩一歩を力強く踏みしめていくほかにはない。ちょうど、松下電器はこのとおり進んでき、
今後もこれを一歩をも出ない方針において歩みつづけるのである。ただ一歩一歩の歩みであるが、
たゆまざること大河の流れのごとくあらねばならぬと信じている。一歩一歩の歩みはのろいようであるが、
たゆまざれば、またその速度の速さは驚くべきものであることを自覚しなければならない。
-松下幸之助氏談