Part3 コンビニエンス・ストア編(3)---お金の流れを理解する

Part3では,店舗,CVS本部,仕入先間の「お金の流れ」,つまり「商流」にかかわる業務とシステムを解説しよう。仕入先への仕入代金を本部がまとめて支払う「代行支払い」などCVS特有の仕組みの理解を深めて欲しい。

 Part3ではCVS店舗と本部,そして食品メーカーや卸店などの仕入先の業務とシステムを「商流」,つまりお金の流れの観点から整理することにしよう。Part2の「物流」と同様に,CVSにおける商流も店舗からの発注に端を発する。発注情報は一度,CVS本部の情報システムで集約し,その後に仕入先に送信しているのは,Part2で説明した通りである。

 では,注文の受け手である仕入先から見て,商品を注文する主体(発注者)はCVS店舗なのだろうか,それとも本部なのだろうか――。

 注文者が店舗ならば,仕入先は各店舗を回って商品代金を集金すると考えるのが普通である。だとすれば,店舗も仕入先も代金の精算業務に大変な手間と時間を取られることになるが,実際はそうではない。フランチャイズ制を採るCVSチェーンは商品代金の精算についても合理的な「システム(仕組み)」を構築し,店舗と仕入先の代金精算に関する業務を効率化しているのだ(図1)。

図1●CVS店舗,本部,仕入先の間における商品代金の清算の流れ
図1●CVS店舗,本部,仕入先の間における商品代金の清算の流れ
商品の代金は本部が「支払う」

 先ほどの「問い」に明確に答えるなら,「仕入先に対する商品の注文者は,まぎれもなく店舗」である。確かに発注データは本部が運用する発注情報システムを経由するが,商流の観点では「発注者は店舗であり,仕入先はその受注者」ということになる。

 だが日々の仕入れ代金は,店舗がその都度仕入先に支払うわけではない。CVS本部が各店舗に代わって,店舗の仕入代金(会計用語で言えば「買掛金」)を仕入先にまとめて支払っているのだ。これを「代行支払い」と呼ぶ(詳しくは囲み記事を参照)。

 本部から仕入先に買掛金を支払う“原資”は,店舗が毎日,本部の銀行口座に送金している売上代金である。CVSの各店舗は釣り銭用の現金を除いた売上代金の全額を,毎日(銀行営業日),本部の銀行口座に送金している。本部はこのお金を使って仕入先に対して買掛金を支払っているのだ

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