草莓棉花糖-12

千佳: なに 寒い 冷たいな もう
美羽: やっと起きたか 千ちゃん 雪だぞ雪
千佳: 雪
伸慧: 勘弁してよもう 寒い
美羽: 今日はクリスマスイブ
伸慧: こういうのは男の仕事じゃんかい
千佳: これじゃ雪だるま逆立ちだよ 「逆立ち さかだち」
美羽: 逆立ちして見て見れば
千佳: はいはい
伸慧: 千達もうこっち来て雪掻き手伝って 「雪掻き ゆきかき」
千佳: 佐竹 聞こえました
茉莉: アナちゃん 助けて
アナ: 無理無理ですわ 落ちる
伸慧: ここまで来る何時間掛かるか 助けに行くべきか 行かざるべきか
美羽: よし
千佳: 何だよ
美羽: 鏡餅 「かがみもち」
千佳: クリスマスなんだからね
茉莉: これ綺麗 クリスマスツリーみたい
アナ: 本当ですわ
千佳: それ南天って言うんだよ
茉莉: 南天
アナ: そういえば お花屋さんで見たことありますわ お正月に飾りますでしょう
千佳: そうそう
美羽: ね この赤い実って 食べられる 「実 み」
千佳: 食べられるんじゃない 美ちゃんなら
美羽: いただき どう意味だ
千佳: なんか家はぜんぜんクリスマスっぽくないんだような ツリーとかも飾らないし
茉莉: アナちゃんの家はね お家の外にも飾り付きの電気が付いて ツリーも大きくてすごく綺麗なの
千佳: いいな
美羽: そうなのか
アナ: ママの趣味で毎年飾るんですけど 派手でちょっと恥ずかしいですわ
伸慧: ああ 死んだ
アナ: 伸慧お姉様
千佳: お姉ちゃん 湯気でてるよ 「湯気 ゆげ」
美羽: さあ みんなで温まろう
伸慧: エアコンか 私の頭は 雪掻きしてきたから熱いな 千も遊んでばかいないでお掃除しな
もういくつ寝るとお正月なんだから
千佳: その前にクリスマスだもん
伸慧: 何かクリスマスだか
茉莉: できた
千佳: もしかしてサンタクロース
茉莉: みんなはサンタさんに何お願いしたの クリスマスプレゼント
美羽: 私新しい服買ってもらうもんね
茉莉: 買ってもらう
美羽: そうかそうか 茉莉ちゃんまだサンタ
アナ: あら失礼 足が滑りましたわ
茉莉: 美羽ちゃん大丈夫
伸慧: ねえ 茉莉ちゃんは何お願いしたのかな
茉莉: わたしはハリポテのほんがほしいって
伸慧: そうかそうかハリボテか
茉莉: ハリボテじゃなくて ハリポテ
美羽: ほら冷たいの我慢してたから突っ込めよ
千佳: アナちゃん 中でココアでも飲む
アナ: いただきますわ
美羽: ココアに誘えよ
千佳: あ いたの
美羽: その突っ込みは古いよ
千佳: 先に上がってて
アナ: 分かりました
伸慧: ねえ 千 あなたら何やってるの
茉莉: リコちゃん ハウス 「丽可小屋」 懐かしい
アナ: あたしは 茉莉ちゃんに付き合ってるだけですので
千佳: 美羽ちゃんがしたからもってきたんだよ
伸慧: せっかく片付けてるのに 何でまた持ってくるかな
美羽: 家のリコがお世話になっております
伸慧: うん はいはい
アナ: リコちゃん ご飯ができましたよ
茉莉: おいしそう
美羽: ただいま 今日はクリスマスイブだったね
茉莉: はい パパ
美羽: 家には煙突があってよかったなリコ 煙突がないとサンタは入ってこられないからな
これで お友達の茉莉ちゃんの家には煙突がないんだって
アナ: あ パパ
美羽: それじゃサンタ来れないないぞ
茉莉: あのね 窓の鍵を開けととけば大丈夫だって サンタさんは窓から来てくれるから
美羽: それはサンタじゃなくてね
アナ: あなたさきにお風呂がいかが
美羽: どうせサンタなんて
茉莉: あの
伸慧: なに
茉莉: もしかして美羽ちゃんの家にはサンタさんがこないの
美羽: 家はね あたしは 私は六歳のときにさんたに勝ったから
千佳: 勝った
アナ: どういう意味ですの
美羽: 最初は三歳のとき 信号頼んだら 懐中電灯三本届いて 四歳のとき 温泉頼んだら
秘湯巡り温泉セット 「秘湯 ひとう」 五歳のとき  そして六歳のクリスマス サンタが降参した 美羽ちゃんの望みは大き過ぎて私の手には負えません これからあなたへのクリスマスプレゼントはお母さんお父さんに代わってもらう事にしました 美羽ちゃん あまり困らせないで上げてね サンタより  くちほどにもないサンタだよね
千佳: クリスマスに信号を
アナ: なんかサンタも大変ですわ
茉莉: 美羽ちゃんはかわいそう
伸慧: 家にサンタが来なくなったなんていくつの時だっけ
伸慧: ただいま
千佳: お姉ちゃん サンタクロースいないって 本当 うそだようね いるよね サンタ
伸慧: 千はおぼえちゃいねいよな あんなこと
美羽: ねね 伸慧お姉ちゃん なんか意味あるのこれ
伸慧: 茉莉ちゃんに本物のサンタ見せてあげるんだろうが
美羽: 偽者じゃん
千佳: 眠いよ
伸慧: 頑張れすぐ終わるから行くぞ
アナ: でもサンタはともかく 私たちがこの格好する必要があるんでしょうか
千佳: っていうか何でこんな服一式持ってるのよ 美ちゃんは 「一式 いっしき」
千佳: お姉ちゃん人きたよ人
男の人: だってって何さ
女の人: もう 意地悪
美羽: ラブラブカップル接近中
男の人: 別にいいじゃんか悪いことしてるわけじゃないし 
女の人: いやだよ 恥ずかしいって
男の人: でた 何だこいつらは
女の人: かわいい サンタクロース  なんかのイベント
美羽: 実は待ち行くベストカップルに ハワイ旅行をプレゼントする企画で
女の人: 本当
千佳: うそです うそです
男の人: ね 何してるの こんな所で
伸慧: いや べつに
男の人: ベイトでしょう 時給いくら クリスマスなのに遊びにいけなくて大変だ
伸慧: うるせぇな なんでもいいじゃねぇかよ
男の人: 怖い 聞いてるだけなのに怒んないでよ 行こうか シングルはすぐ暇のからな
美羽: 言っちゃった
伸慧: さっさと分かれちゃえよ ばかカップルは ほんで 行こうか
千佳: お姉ちゃん やつ当たりも程程にしなさいよ
千佳: 窓ちょっと開いてる 本当にサンタさんが入れるようにしてるんだな
伸慧: 寝てるなあ ぐっすりと
千佳: お姉ちゃん プレゼント
伸慧: サンタ 例のもん出せ 下手のボケは許さん
美羽: さて あなたが落ちとしたのが鉄と銅 この二つのピコピコハンマのどっち
伸慧: どっちも知らんわ えーと ハリポテ ハリポテ
千佳: お姉ちゃん ハリポテもう置いてあるよ おんなじな
アナ: そういえば 茉莉ちゃんサンタさんにお願いしたって言ってましたもんね
伸慧: そうか 考えて見れば当たり前
千佳: 無駄し
伸慧: 煩い
茉莉: サンタさん
伸慧: よし 行け サンタ
美羽: わかってんだ メリークリスマス  冷たい
伸慧: あのう それ茉莉ちゃんがほしがってた本プレゼント
茉莉: ありがどう
伸慧: ごめんね 起こしちゃって じゃ あたし達はこれで まだ仕事あるので
茉莉: 頑張ってね サンタさん
伸慧: はい お休み まったく私なにやってたんだか
美羽: そうだよ 伸慧お姉ちゃん トナカイがあんなに喋ったらサンタの台詞ないじゃんかよ
千佳: 結局プレゼントも渡せなかったなあ
伸慧: 煩いな どうせだめだめサンタだよ私は
アナ: でも 茉莉ちゃんは嬉しそうでしたわ
千佳: 寝惚けてたしね 取りあえず サンタの夢を守れてよかったよね
伸慧: 何言ってんだ 後ろで見てただけのくせして
千佳: 何よ お姉ちゃんぷんぷん怒っちゃって
伸慧: いつかはばれるのに こんなことして引き延ばしても意味ねぇよな
千佳: アナさんはさ サンタさんがプレゼントくれるっていくつの時まで信じてた
アナ: わたしですか えーと
千佳: 忘れちゃった
アナ: いいえ あのう ずっと前イギリスのお婆ちゃまが
美羽: サンタクロースだったの
千佳: だまってなさい
アナ: わたし ちっちゃいごろお婆ちゃまに聞いたことがあるんです サンタはいるの
そうしたら アナはどう思うって 私はいると思って答えたら お婆ちゃまは笑って
サンタはいたりいなかったりするけど いるって信じてる人の所にはちゃんとやって来るんだよって
美羽: 結局いるってこといないってこと
アナ: そう言われましても 私にもよく分からなかったんですけど いるとかいないとかじゃなくて きっと誰かの信じる気持ちがサンタを無のかもって
美羽: もうひとつ説得力にかけるかな
アナ: 何がしたいんですか 美羽さんは
千佳: 要するに 信じる人の所にサンタは来ちゃうってことでしょ
伸慧: 来ちゃう 来ちゃう てか 行っちゃうね
千佳: どうしたの お姉ちゃん 
美羽: 壊れた
伸慧: 風引かんうちに帰るぞ
千佳: ちょっと待ってよ
伸慧: 危ない
伸慧: 寒い また積もってるあんの 雪掻き千も手伝え 千 もういねぇし たく 何でいつもわたしばかり あれ スコップは 「スコップ」 あいつら バイク だせないっつうの
千佳: いい天気 おはよう 早いね お姉ちゃん
千佳: 行ってきます
ママ: はい いってらっしゃい
美羽: こらこら 千ちゃん
千佳: 何してるの 美羽ちゃん 遅れちゃうよ
美羽: ちょいまち 玄関から出るから
千佳: まどから入るなっつうの
千佳: おはよう
茉莉: おはよう
アナ: おはようございます
美羽: ねえ いいじゃん 宿題写さしてよ
千佳: いやだってば
伸慧: おす
美羽: 伸慧お姉ちゃんどこへ行くん
伸慧: 学校に決まってんだろう
茉莉: そんな早くから珍しいね
アナ: 何かあったんでしょうか
千佳: そういえばこの間の朝 格好いい人見かけたとか言ってたっけ
美羽: なんじゃそりゃ
アナ: それって恋人候補ですか 「候補 こうほ」
美羽千佳: 無理無理 あははは
先生: えー このようにして 何事もなかったかのように季節は繰り返すわけだが
書き物を振らすか 笹塚 廊下に立ってろ
笹塚: え いやです
茉莉: このまえ 借りたイギリス絵本すごく面白いね
アナ: そうでした わたしには 珍本刊と いいえ ちょっとも足りなかったですけど「珍本 ちんぽん」
茉莉: そうなんだ
アナ: 茉莉ちゃんが貸してくれた本は面白かったですわ 吾輩は猫でした 「吾輩 わがはい」
茉莉: 猫である
アナ: そうでしたっけ そういえば 伸慧お姉さま今頃どうしてるんでしょ
茉莉: どんな人なのかな
伸慧: やめた
美羽: 今日さ帰りに名文堂で駄菓子食べたくない
千佳: 買え食い禁止でしょ 大体美ちゃんもう今月の小遣いないんじゃなかった
美羽: そうか じゃ いいや 千ちゃんの奢りで
千佳: なんだよ 奢らないもん
美羽: 先生 千ちゃんが宿題写さしてくれないし 買え食いで奢ってくれないし けちなんです
先生: つくづくいい度胸だな 松岡

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